リビング床選び:タイルとフローリングの比較

リビングの床には定番のフローリングが人気ですが、最近はフロアタイルを選ぶ人も増えています。この記事ではフローリング、タイルそれぞれのメリット・デメリットを紹介し、選ぶ際のポイントを詳しく解説します。

フローリング・タイル それぞれのメリット

■フローリングの特性とメリット

リビングの床材として定番人気のフローリングは、温かみのある雰囲気を演出し、足触りが柔らかく快適です。断熱性が高く、冬の寒い日でも冷えにくいというメリットがあります。さまざまな色合いや質感から選べ、敷き方にも複数パターンがあり、インテリアに合わせて多様なデザインが可能です。

■複層フローリング

複層フローリングは、合板などの下地材の表面に、薄く削った木材や化粧シートを張り合わせて作られたフローリングです。表面の厚みや素材によって価格はさまざまで、好きな色・デザインを選ぶことが可能です。無垢フローリングと比べると耐水性があり、傷にも強いので、一般的な住宅に広く普及しています。

■無垢フローリング

無垢フローリングは、原木から切り出した一枚板を加工した、天然木100％の無垢材で作られたフローリングです。単層フローリングとも呼ばれ、使い込むほど深みが出るのでアンティーク風のインテリアで人気です。天然素材なので温度や湿度の影響を受けやすく、使用には正しいメンテナンスが必要です。

■タイルの特性とメリット

近年じわじわ人気のタイルは、デザイン性の高さと高い耐久性、清掃がしやすい点で注目されています。さっと拭くだけで汚れが取れ、跡も残らないので、汚れやすい場所や水回りに最適です。さらに、タイルはアレルギーの原因となるダニやホコリが溜まりにくく、衛生面でも優れています。一方で、冷たい触感があり、冬場は少し寒く感じることがあります。蓄熱効果が高いので、床暖房にも適しています。

■フロアタイル

フロアタイル=通称塩ビタイルは、塩化ビニルで作られたタイル形状の床材です。表面がタイル状に加工されていて、床に敷き詰めて使用します。デザインが豊富で、石の質感もリアルで高級感があります。汚れてしまった場合は一部だけ張り替え可能。自分でリフォームできる点も魅力的です。

フローリング・タイル それぞれのデメリット

■フローリングのデメリット

フローリングは水や湿気に弱く、傷がつきやすいのがデメリットです。傷が付いてしまうと修復が難しいので、綺麗に保つためにはメンテナンスが必要です。特に無垢フローリングは傷付きやすく、汚れも付着してしまうので、コーティングやワックスがけが必須です。また温度や湿気の影響で膨張や収縮をすると、反りや割れが発生する恐れがあります。

■タイルのデメリット

タイルは硬く耐久性が高い反面、重いものを落とした時に割れる恐れがあります。割れてしまった場合、張り替えの費用が高額になるだけでなく、非常に危険です。またタイルの表面は滑りやすいため、小さな子供や高齢者がいる家庭では、転倒の危険も。クッション性もないので、足腰へ負担を感じる可能性があります。

家族構成に合わせた床材選びのポイント

■小さな子どもやペットと暮らす家

小さなお子様やペットがいる家庭では、耐久性と安全性が重要です。フローリングの場合、傷に強い材質や、表面にキズがつきにくい加工が施されたものを選びましょう。タイルの場合は、クッション性のあるフロアタイルを選ぶか、滑りにくい加工が施されたものがおすすめです。床で過ごすスペースでは、フローリングやタイルの上に柔らかいマットを敷くことで、さらなる安全を確保できます。また家具の脚に保護アイテムを装着し、傷が付かないように守るのも有効です。

■高齢者がいる家庭での床材選びのポイント

高齢者がいる家庭では、滑りにくく、つまずきにくい床材が求められます。フローリングの場合もタイルの場合も、表面に滑り止め加工がされているものが望ましいです。これは転倒のリスクを低減し、安心して歩行できる環境をつくりましょう。さらに、床材の色合いを明るくすることで、視認性を高め、つまずき防止につながります。

リフォームの方法

■業者に依頼する

リフォームを依頼する場合は、費用も時間もかかる家の一大イベントとなります。業者により得意な分野や、取り扱っている床材が違うので、複数業者に見積もりをとりましょう。床材は必ず現物を確認し、どんなリビングにしたいか、家具やインテリアと合うか、慎重に検討してください。張り替えは数日～数週間かかる場合もあります。家族内でのスケジュールをよく話し合いましょう。

■DIY！自分でリフォームに挑戦！

現在の床に自分で重ね張りする方法もあります。ホームセンターでも販売していますが、床材はフローリングにせよタイルにせよ、重量があるので、ネットショップで玄関まで運んでもらうのがおすすめです。購入前には、敷く部屋のサイズをよく確認します。○○畳用といっても様々なサイズがあるので、必ず実際に測ってから購入してください。部屋の形によってはカットが必要な場合も発生します。ハサミやのこぎりでカットできるタイプかどうか、予めよく確認しましょう。

床をリフォームしたら…傷つけないためのメンテナンス

■石黒製作所の家具脚用プラパート

床が綺麗になったら、傷が付かないように予防することが重要です。石黒製作所がおすすめする、木製椅子用の「木製用プラパート」は、椅子の脚先に打ち込んで装着するタイプの保護材で、家具作りのプロの場で多く使われています。床材に合わせて、5タイプから素材をチョイスできるのが魅力。個人向けにも1個から販売しております。よくあるキャップタイプと違い、椅子の外観に影響しないのも人気の秘密です。

■フローリングにおすすめ！フェルトタイプ

フローリングには、フェルトタイプがおすすめ。底部にインサート成形されたフェルトが、床を傷から守ります。消耗した場合は下部のみパカっと外して、簡単に新品状態に交換ができます。楽打タイプは、ハンマーで打ち込むだけの簡単装着なので、誰でも安心してお使いいただけます。

■タイル向け各種おすすめ

タイルは材質によって表面の加工が異なるので、順番にご紹介します。大理石など滑る石材には、ウレタンタイプが最適です。底部のポリウレタンがグリップし、椅子を滑らせません。表面に加工やちょっとした凹凸のデザインがあるタイルには、滑りをよくするスリップタイプがおすすめ。高滑性ポリエチレンが、床と椅子との引っかかりを防ぎます。クッション性のあるフロアタイルには、フローリング同様フェルトタイプがおすすめです。

■傷防止と引きずり音防止に

また底部はフェルトで守りながら、椅子の嫌な引きずり音を軽減するセイオンタイプもあります。弾性材のエラストマーが、引きずり音の原因となる振動を吸収します。他にも家具用の高品質な保護アイテムを多数取り扱っています。詳しくはWEBショップでチェックしてみてください。

快適なリビングでくらしの満足アップ♪

床を変えると、家の印象はガラッと変わります。温かみのある雰囲気にも、モダンで洗練された雰囲気にも、好きな印象に変えることが可能です。また床に合わせて家具や照明も合わせれば、統一感のある素敵な空間になること間違いなし。快適なリビングから、くらしの質を上げていきましょう！

➡関連記事 リビングの快適さを左右する！理想的なコンセント配置のススメ
➡関連記事 傷が付く前に！賃貸物件のフローリング傷防止対策